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ATP Hyogo NOAH Challenger 2017 Day2

ATP Hyogo NOAH Challenger 2017 Day2


 

先日まで帯同していたテニスの大会は

本日から本選が開催されているようです。

 

残念ながら帯同していた選手はフルセットの激闘の末

惜しくも破れてしまったのですが、プロの世界を

間近で見せていただき、良い経験をさせていただきました。

 

この大会はグランドスラムと言われる四大大会の出場を

目指す、前段階の試合となるようですが

日本のトップ10に入る選手がほぼ出場しており

控室や会場で観る選手からは、どの選手も一流のオーラが

感じられました。

 

同時にプロの世界というシビアな面も感じ取れました。

 

私はトレーナーという立場であり、その関わり方には

絶対的な正解などは無いと思っていますが

今回の様にプロの世界で活躍する選手は、実に精神的に大人であり

たくましく見えました。

 

アスリートとして、この精神的な成長が不可欠だとは

誰もが納得する事だと思います。

私も選手と接する中で、精神的な成長に重点を置いて

見守っているつもりです。

その点が再認識でき、非常に大人な選手の手本を見せて

もらえた事も、非常に有意義な帯同になりました。

 

常日頃は競泳の選手に接する事が多いので

この学びを彼らに反映できるように頑張ります。

 

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セルフイメージと競技パフォーマンスの関係

セルフイメージと競技パフォーマンスの関係


7月に入りました。

来月は夏季オリンピックの開催も控え

本格的な夏シーズン到来ですね。

 

私が携わる競泳では、学生の主要大会にむけて

各地域での予選会が始まりました。

 

先日は大阪、京都と高校の大会が行われ

順当にインターハイ予選となるブロック大会に

進んでおります。

 

所属の選手達は厳しいトレーニング期でもある中

それぞれハードなレーススケジュールをこなし

疲労を感じさせます。

 

ケアで携わる選手、学生も

実力を発揮出来た選手もいれば

一歩およばずに悔しい思いをした選手、

本来の力を発揮出来ずにいた選手、

ケガや故障のアクシデントがありながらも

大会に向けてしっかり状態を取り戻した選手など

結果は様々でした。

 

良いパフォーマンスが発揮できるかどうかに

コンディショニングが上手く出来たかどうかが

影響するのは言うまでもありません。

 

コンディショニングが順調に行ってたのに

本番で体が動かなかった。。。

練習では良かったのに、レースは上手く行かなかった・・・

持っている力が発揮出来ない。。。

そんな反省を聞くケースがよくあります。

一体何が影響しているのでしょうか???

 

” セルフイメージ ” を変える!


パフォーマンスに影響する大きな要素に

メンタルスキルという分野があります。

よく メンタルが弱い!

自信を持ってやれ!

気合いが足りない!

など 一言でコーチ陣に一喝されている選手がいます。

ではどうすればメンタルは強くなるのでしょうか?

 

陥り易い勘違いが一つあります。。。

このメンタルは 「厳しいトレーニングや訓練を耐える事で強くなる。」

というスポーツ現場に深く残る根性論の様な存在。。。

 

この根性論を否定する気持ちはありません。

もちろん数をこなす事で、意識的に行っていた動作が

無意識でも出来る様になった、というスキルの獲得や

『あれだけ練習したんだから』という経験から与えられる自信は存在します。

そしてその事は絶対に必要な要素であります。

 

しかし、これでは良いトレーニングが出来ていなかったり

様々な要因で練習量を確保出来なかったりすると

それらから裏付けされる自信は生まれません。

 

トップレベルの選手の中でも、心地一番で強い選手は

大事な場面までに至る経緯や状況、状態などに

影響を受けたり、調子を左右される事がありません。

全く別次元のところへ自身のメンタルを持って行っている様に

感じます。

『勝つことだけ』に集中して、目の前の課題に立ち向かう。

・ 相手が誰だから・・・

・ 今日4本目のレースだから・・・

・ 調整が上手くいってなかったから・・・

そんな事は考えていません。

 

プラスなイメージで作られた”最高の自分”をイメージし

目の前のレースに挑んでいるのです。

 

これは常に高いパフォーマンスを発揮し

大事な局面、一番誰しもが緊張し、逃げたくなるような局面で

しっかり結果を出す選手の特徴です。

 

つまり ” セルフイメージ ” がしっかり確立されている。と言う事

これはメンタルスキルであるので、メンタルのトレーニングや

訓練で強化されるのです。

 

自分自身をどの様に評価しているのか。

・ 練習が弱いので。。。

・ 短距離専門なんで。。。

・ 後半はいつもバテるんで。。。

 

自身を狭い範囲で決めつけていたり

ネガティブなイメージを自身に刷り込んでいたり

そんなセルフイメージでは、自分では分からないところで

脳が勝手に心理的ブロックをかけて、からだを動かなくしてしまいます。

もちろん大事な局面で、ベストパフォーマンスを発揮出来ないでしょう。

 

短距離型だとずっと思っていた人が

科学的な検査で筋細胞を調べてもらうと

実は長距離に向いた筋肉だった、というケースは

よくある事です。

 

人間、本当のところは自分自身を良く分かっていない。

結局はセルフイメージなんて、勝手な思い込みや勘違いなのです。

 

どうせ勘違いするなら、ポジティブなプラス思考のイメージで

勘違いした方が、スポーツで好結果を残す事ができるのです。

 

今回も、あるレースを切っ掛けに自身のイメージを払しょくし

ベストタイムを久しぶりに更新した選手がいました。

結果が出ると、新たな良いイメージが生まれ、好循環を生み出します。

また良いイメージを持つトレーニングを積めば、

どんなコンディションであっても、レースに挑む時は

” 最高の自分 ” = セルフイメージ

を頭に描くことができ、ネガティブな心境に体がストップしてしまう事は

少なくなるでしょう。

 

良いセルフイメージは、そうなりたい!と思わせる目標イメージであります。

人間は頭に描いた風景や映像に、心や体が動く動物です。

目標イメージにたどり着くために、何をすべきなのか?

行動や課題が具体的になります。

日頃からの心構えで、セルフイメージは大きく改善出来ます。

大事場面で最高のパフォーマンスが発揮出来る様に

まずは最高の自分のイメージをしっかり描きましょう。

 

 

 

 

 

毎年ベストを更新する選手と、そうでない場合の違いは何?【トレーナー】

毎年ベストを更新する選手と、そうでない場合の違いは何?


アスレティックトレーナーとして現在では全国大会を目指す小学生から

大会やトーナメントで賞金を稼ぐ選手、オリンピックの舞台で活躍し

メダルを取る選手まで、あらゆる世代、多くの選手に

携わらせていただき、選手を陰でサポートしています。

 

選手と長年の付き合いになると

競技成績にも好調な時期や、不調で結果の出ない時期があります。

自然に春夏秋冬の四季がある様に、スポーツの結果も同じ様に感じています。

 

種まきから芽が出て、苗が育つまで、大切に管理する事により

栄養を蓄え、収穫の時期に大きな成果を手に入れる事が出来ます。

スポーツに置き換えると、この管理して栄養を蓄える時期が

厳しいトレーニングを積む時期であり、日頃からコツコツと

取り組み積み重ねる事が努力と言われる事と同様だと思います。

 

結果を出し続ける為には、その収穫成果に値する栄養や管理を

大切にしなければなりません。

 

先ずはその部分で、毎日全力を出し切れていないケースがあります。

毎日を頑張っているようでも、日々訪れるギリギリの局面を

粘り切ったり、踏ん張り切ったり、力を出し切ったり・・・

「やりきった」と思えるトレーニングを出来ていない事があると思います。

充実したトレーニングの日々を積み上げることは容易ではありません。

 

気分が乗らなかったり、疲れていたり、ケガや故障をしていたり・・・

コンディションが伴わないと、モチベーションもあがりません。

結果が伴わないと、面白くありません。

コツコツと積み重ねる努力のもとには、自身をかきたてる情熱や覚悟があります。

その心の部分で、自身に制限をかけていたり、

勝手な決めつけや、自身に対する思い込みで、力を発揮出来ない選手が

非常に多いのでは?? と思っています。

 

解りやすい例えをすると

「自分はスプリンターだから、200mは弱いんです・・・」

「自分は練習が弱いから、数を重ねる練習はダメなんです・・・」

「からだが小さいから、スピードが無いんです・・・」

 

自身の強みを理解して、どこであれば勝てるのか?を

考えて、理解する事は大切なことです。

しかしそのレベルに至ってない状況で勝手な思い込みを

作るのは非常にもったいない話です。

 

中学生~高校生と体が成長して大きくなれば

順調な成長であれば、タイムやパフォーマンスは上がります。

 

しかし女子選手であれば、体脂肪が増えたり、体の大きさに伴って

筋力が無いと、パフォーマンスが落ちてしまいます。

 

男子選手であれば、体の成長が止まると、今ままで勝っていた相手に

負けるなど、身体の成長によるアドバンテージは無くなります。

 

そこまで至るまでに、自身のイメージ像が出来てくるものです。

そのイメージ像を変えていく事に、つまづいているケースが

多くあります。

 

毎年ベストを更新したり、結果を出し続ける選手。

大学生やシニアになってから力をさらにつけて

向上し続ける選手。

こうした選手達は、その自身のイメージを柔軟に変化させる事が

出来たり、自身に必要な事や、目標設定が出来たりなど

勝手な思い込みで、パフォーマンスアップの妨げとなる

メンタルブロックをクリア出来てる選手だと思います。

 

選手には勝手な思い込みを忘れ

もう一度、現状を見つめなおし、どこに勝機や改善の伸び白が

あるのか、その可能性を考えて欲しいと思っています。

本人が思い込んでいる程、可能性が小さいものではありません。

以外と自身が道は無いと思っている方向に、開拓すべき

道があることが多いのです。

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「緊張 or リラックス」 パフォーマンス発揮に役立つ心理学

トレーナーとしう職業で、アスリートに関わる事で

日常ではあまり遭遇しないような、緊張した局面に対峙ます。

 

選手自身が持つ心理的な欲求や期待から生まれる緊張

「このレースで結果を出して、勝ちたい・・・」

「この試合で勝てば・・・」

「このチャンスでアピールしたい・・・」

 

どんなスポーツであれ、パフォーマンスを発揮する際の

最適な心理状態や緊張状態が存在し、選手により

それぞれの程度やレベルは違います。

 

「めちぇくちゃ緊張して、力が発揮出来ませんでした。。。」

「スタート台に上った時には足が震えました。。。」

「試合中は緊張している自分に余計緊張してしまいました。。。」

 

など 緊張 はベストパフォーマンスの発揮を妨げる要因であります。

では 全く緊張しない、リラックスした状態がパフォーマンス発揮には

最適なのでしょうか??

 

実は心理学ではこの 緊張とリラックスがパフォーマンス発揮に

どう関係してくるのかといった説があります。   逆U字型曲線

逆U字理論

ピークパフォーマンスを発揮するためには

ガチガチに緊張した、「あがり」の状態ではいけません。

 

また逆にリラックスしすぎた、緊張が全くない状態でも

適切なレベルとは言えません。

 

競技の種類や特性によって、適性のある緊張具合は

それぞれ存在する様です。

 

リラックス > 興奮・緊張 

例えばアーチェリーなどの動作が極めて少なく

集中力の必要な競技は、興奮や緊張の要素よりも

落ち着いて、リラックスした状態の方が好ましい様に言われます。

 

リラックス ~ 興奮・緊張

また陸上競泳の様にスタートの瞬間に興奮状態にあっても

ペースが乱れたり、力み動作に繋がります。

リラックスと緊張が適度にバランスのとられた状態が

好ましいでしょう。

 

リラックス < 興奮・緊張

ボクシング柔道などの格闘技ではリラックスしすぎると

力が入らない脱力感があったり、闘争心をかきたてる

興奮状態に導けません。

 

選手個々によっても違いますが、それぞれに

自分はどの位置に精神状態をコントロールすれば

ベストなのかを把握しておく事が必要となります。

 

 

ビジネス現場における緊張


 

ビジネス現場や各専門家、プロフェッショナルなお仕事の

局面でも似たような緊張の瞬間があるのではないでしょうか?

 

「大事なプレゼンでしっかりアピールしたい・・・」

「この商談が決まれば・・・」

「この舞台を何とか成功させたい・・・」

 

様々な立場で、それに見合ったチャンスや局面が訪れます。

誰もが訪れたチャンスをモノにしたいし、誰もが勝負のかかった局面を

何とかして勝ってモノにしたい。

 

強く思う事は大切なことですが、その思いや

手に入れた時の想像、また掴み損ねた時の想像という

得体のしれないモノが、プレッシャーとなり

損失回避の心理が働き、動きを硬くしてしまいます。

 

「これに成功したら、どんなことになるのだろう?」

「この契約が決まれば、きっと周りはこうなる」

「このチャンスを逃したら、どうなってしまうんだろう」

などなど

まだ起こりもしていない、勝手な不安に支配されると

本来の自分を見失い、大切な目の前の事に対峙する事が出来なくなります。

 

スポーツの世界で結果を出す者は

目の前のレース、目の前のプレー、目の前の練習や相手に

集中した(フォーカス)状態に入り込む事が上手い選手だと思います。

 

ビジネスに全く当てはまるかは、ここでは言えませんが

少なくとも目の前の作業や、目の前の仕事に向かう時の

集中力は、アスリートが入り込むゾーンと似た所に

パフォーマンス発揮の要素があると思います。

 

 

ジュニアスイマーに薦める体幹トレーニング③

今回は「ジュニアスイマーに薦める体幹トレーニング③」と題して
 
競泳のパフォーマンスアップ障害予防に応じた
 
トレーニング、ストレッチをご紹介します。
 
 
今回はプルの強化や動作の改善に効果的な
 
エクササイズをご紹介します。
 
 
プル動作で大切にしてほしい事は
 
肩甲骨の正しい位置での動きと安定です。
 
 
腕や肩の筋力が増えると、プルの力が
 
強化された様に、感じるかもしれません。
 
しかし100m、200mとレースのパフォーマンス
 
を高める為には、やはり後半の強さが勝負のカギでしょう。
 
筋力が増える事でスピードは出ますが
 
腕や肩に頼ったスピードは後半には持ちません。
 
出来るだけ、体の大きな筋肉を効率よく使い、
 
腕や肩のスタミナを最後まで維持できるように
 
体の使い方を考えて見ましょう。
肩甲骨の動き、位置を考える

①オープンリーチ(肘曲げ)
10回(左右) ✕ 2Set
※体操の様な感覚で行いましょう。 
胸郭の回旋に伴い、肩甲骨が
正しい位置に収まる様にしましょう。
 
⇒ 背中が使えていない場合
  肩が上にあがり、首や僧帽筋が
  疲れるようになります。

②オープンリーチ(肘伸展)
10回(左右) ✕ 2Set
※肩甲骨を取り込み、安定させる筋肉を使います。
 
アームが長くなる事で難しくなります。
 
特に手を伸ばし、挙げた状態を維持する時に
背中や肩甲骨の下、内側の筋肉が使えている事が
大切なポイントです。

③バックエクステンション(応用)
10回 ✕ 2Set (4カウント)
※肩甲骨の下部、内側が使える様に
フォームに注意しましょう。
 
上手く出来ていない場合は
僧帽筋や腰が疲れる結果になります。
 
 

④プッシュアップ(膝着)
10回 ✕ 2Set (3カウント)
※肩甲骨の安定と胸筋のウォームアップです。
肩甲骨と頭の位置に注意しましょう。
頭が下がると肩甲骨の位置が上方にあがり
肩(三角筋)や僧帽筋上部を使った腕立て
になってしまいます。
 
今回ご紹介した内容は
肩甲骨の位置と安定を主な目的と
捉えたエクササイズです。
ウォーミングアップや日々の補強で
取り入れる事で、肩甲骨の動かし方の
イメージが作られます。
その結果 「背中を使ったプル」が
少しずつ体で理解していけると思います。

体幹トレーニングの効果的な方法 No9「サイドブリッジNo3」

今回は「体幹トレーニングの効果的な方法」No9
サイドブリッジについて第三弾をご紹介します。
 
前回のスタビライゼーションとはまた別の要素を
 
含めたトレーニングです。
 
強度も中強度~高強度の内容になるので
 
アスリートは日々のトレーニングに
または体力作りやダイエットなど
自身のフィジカルを高め、ハイパフォーマンスを
可能にする為に活用してください。
先ずは今回解説するトレーニングからご覧ください。

~ How to ~
 
1.膝~肘で支えたサイドブリッジの状態で行います。
 
2.からだを真っ直ぐに伸ばした状態でキープします。
 
3.伸ばしている足を真っ直ぐ上下に動かします。
 
4.支えている足と体幹の形が崩れない様に固定しましょう。
 
5.10~15回ゆっくり動かします。 2~3Set行いましょう。
 
 
ポイント
・支えている部分、固定する部分は出来るだけ
 姿勢や形を変えずに行いましょう。
 
・動かす部分は出来るだけ力まず、可動性を意識して
 動作を行いましょう。
 
・止める部分と動かす部分を理解して取り組みましょう。
 
 
効果
 体側、お尻(殿筋)、背筋、広背筋の強化
 
写真の状態では
 
固定:左体側、左下肢、股関節
可動性:右股関節
 
が要素として含まれています。
今回ご紹介した内容は
 
トレーニングの要素に
 
安定性(Stability:スタビリティ)
 
可動性(Mobility:モビリティ)
 
が含まれております。
 
この2つの要素は
 
運動をより効率よく、安全に行うために
 
重要なポイントであり、からだの部位や
 
関節によって、運動時に求められる役割があります。
 
 
~競泳に関して~
例えば競泳選手がストロークを大きくしようと
 
肩関節、肩甲骨の可動性を意識したとします。
 
この場合水を押える際に肩甲骨が安定しないため
 
プルのエネルギーが効率よく推進力に繋がりません。
 
肩甲骨は柔軟性は必要ですが、動作の中では
 
安定する事が必要です。
 
もし安定性に欠ける場合は肩の故障に繋がったり
 
パフォーマンスの低下に関係します。
 
よく選手からも
 
「肩甲骨が使えていない」
 
「肩甲骨から動かせていない」
 
など肩甲骨にフォーカスした言葉や
 
質問を耳にしますが、ここでの
 
肩甲骨の安定性と可動性を間違ってはいけません。
 
競技レベルの高い選手は自然とからだで理解している
 
様ですが、柔軟性や関節弛緩性の高い選手、
 
特に女子選手はこの安定性を理解して
 
取り組む事でパフォーマンスアップと
 
障害予防が出来ると思います。
 
またこの点は今後詳しく説明していこうと
 
思います。

 

体幹トレーニングの効果的な方法 No.8「サイドブリッジ」

今回は「体幹トレーニングの効果的な方法」
(サイドブリッジ)と題してご紹介します。
 
これまでにもサイドブリッジについて
 
基礎となる部分を解説しております。
 
こちらも合わせて参考にしてください。
 
 
今回は少し強度を上げた内容の
 
トレーニングを紹介します。
 
アスリートは注意点やフォームを意識して
 
取り組んでいただければ、体幹の強化に
 
効果的な内容です。
 
どんなスポーツや競技でも体幹を
 
強化する事はパフォーマンスを高めるのに
 
重要な事です。
 
今回のトレーニングでもあらゆるスポーツに
 
適応していますので、是非継続して
 
取り組んでみてください。
 
 
スポーツを目的とされない方でも
 
ダイエットや体力作りには十分効果的です。
 
難度が高くなるため、フォームが崩れやすく
 
目的となる筋肉に効果が得られない可能性も
 
ありますので、正しく行える強度で
 
取り組んでください。
 
 
サイドブリッジ(強度 中~強)

~ How to ~
 
(写真うえ 中強度)
1.横向きの状態で、両足と肘で体を支えます。
 
2.足を閉じた状態で揃えて行います。
 
3.からだを真っ直ぐに保ち行いましょう。
 
4.45~60秒程キープします。
 
 
(写真した 高強度)
1.横向きの状態で、両足と肘で体を支えます。
 
2.足を開いた状態で片足で支えて行います。
 
3.上の手を真っ直ぐ上に伸ばしておきます。
 
4.からだを真っ直ぐに保ち行いましょう。
 
5.30~45秒程キープします。
ポイント
・からだを真っ直ぐな状態でキープしましょう。
 
・上半身を支える肘、肩の肩甲骨を支えましょう。
 
・腰が反らない様に注意しましょう。
 
効果
 体側、お尻(殿筋)、背中(広背筋)の強化
今回は安定性(スタビライゼーション)
目的としたトレーニングを紹介しています。
 
前面ではフロントブリッジ
 
後面ではバックブリッジ
 
今回ご紹介したサイドブリッジ
 
複合的に行う事で体幹の安定性が
 
強化出来ます。
 
姿勢やフォームの安定には必須項目ですので
 
是非参考にし取り組んでください。
 
 
~競泳選手への効果~
競泳選手はレース中に最後まで正しく
 
水の抵抗が少ないストリームラインを維持する事が
 
求められます。
 
その姿勢が崩れる事でボディポジションが下がり
 
または傾く事になり、水の抵抗が増えます。
 
キック、プルの動作を効率よく推進力に繋げるためには
 
この体幹の安定性が必要です。
 
モーターボートで例えるボディ(船体部分)が
 
柔らかい状態ではスピードに負けてしまいます。
 
体幹の剛体化を理解して日々のトレーニングに
 
活かしてください。

 

体幹トレーニングの効果的な方法 No3「フロントブリッジ」

今回は「体幹トレーニングの効果的な方法」第三弾

としてフロントブリッジの応用編Part2

ご紹介いたします。

以前にもフロントブリッジについては

ベーシックアドバンスと数回紹介してきました。

今回はさらにバリエーションと強度を増やした
内容を解説していきます。
フロントブリッジ 解説 こちら
フロントブリッジアドバンス 開設 こちら

これまでにも体幹トレーニングの重要性や方法を

紹介してきましたので、ご存じの方も多いとは

思いますが、体幹はからだの軸となり

姿勢の維持や正しいフォームの安定感、

高いパフォーマンス発揮に必要不可欠です。

また日常の生活やビジネス現場においては

日頃から体幹を鍛える事で

キレイな姿勢と、締まった体だけでなく

体幹が安定する事で、疲れにくい

活力のあるフィジカルを獲得出来ます。

アスリートもビジネスパーソンも
先ずは下の写真を参考に取り組んでみてください。

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フロントブリッジ(アドバンスメニュー)
①フロントブリッジ+オープンリーチ
~ How to ~
1.肘ー膝のフロントブリッジがスタート姿勢です。
2.片方の胸を開く様に腕を真横に挙げて
肩甲骨をよせるようにします。
3.挙げた状態で5秒程キープします。
4.元のスタート姿勢に戻り、反対も同様に行います。
5.連続して交互に5回ずつ(10回)行います。

ポイント
・手を挙げて胸を開いた時に支える方の腹筋と肩甲骨の安定
  が重要であります。

 ・骨盤が傾いたり、腰が反るなどしないように注意しましょう。

 ・挙げた方の背中(肩甲骨周囲)の収縮を意識しましょう。

 ※腹筋と背筋を共同させ、尚且つ左右が別の働きを求められ
  トレーニングの難度は上がります。
  体幹部の固定+可動範囲が重要です。

②フロントブリッジ+シングルアーム(肘ーつま先)
~ How to ~
1.肘ーつま先のフロントブリッジがスタート姿勢です。
2.片方の手を真っ直ぐ前に伸ばします。
3.手を伸ばした状態で5秒程キープします。
4.元のスタート姿勢に戻り反対を同様に行います。
5.連続して交互に5回ずつ(10回)行います。

ポイント
 ・腰が反ったり、お尻や背中が高くならないように注意
  しましょう。

 ・肩甲骨が浮き上がらないよう、胸郭に安定させましょう。

 ・片手支持の時に伸ばした手は出来るだけ遠くに伸ばします。

 ・頭が下がらないように注意しましょう。

効果
 ・2つのエクササイズは共に腹筋群への効果が大きく
  正しいフォームで出来れば相当効きます。

 ・肩甲骨の安定が重要であり、広背筋や腹斜筋、
  前鋸筋の活躍に効果が有ります。

 ・体幹部を安定させた状態で肩や肩甲骨が
  大きく動かせる事が重要であり
  スポーツの動作にも活かされます。

これら2つのエクササイズは強度・難度と共に
 以前の内容より高いものになります。
 正しいフォームで取り組む事が重要ですので
 取り組む際はポイントを意識して試してください。

パフォーマンスアップのための体幹ストレッチ

今回は「パフォーマンスアップのための体幹ストレッチ」

と題して 背骨(胸椎~腰椎)と胸郭、骨盤、肩甲骨

柔軟性アップを目的にしたストレッチを紹介します。

この内容は様々なスポーツ・競技で活用していただけ

アスリートだけでなく、アーティストやダンサー、

オフィスワーカーにも日頃のコンディショニングに効果的です。

体幹部の柔軟性としせい

体幹の周囲筋群の柔軟性や、背骨・胸郭などの可動性は

スポーツのフォームや基本姿勢を築くために

必要不可欠です。

またからだの中心部の動きが悪い(固い)

肩、股関節、膝、足首など末梢の関節運動

無理のある動きを要求してしまいます。

ですのでパフォーマンスアップはもちろん

ケガの予防や改善にも効果があるので

是非参考にして取り組んでください。

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オフィスワーカーや特に運動をされない方々も

このストレッチは姿勢改善やリラックスの

効果があり、肩こり・腰痛対策として

使っていただけます。

 

ペルビックティルト(よつばい)

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~ How to ~
1.よつばいの状態で、からだを丸める~反らせるの動きを
交互に行います。
2.(丸める) おへそをのぞき込むように頭を下げ背中を
丸めます。 ※出来るだけ背中を上に高く突き上げる
3.(反らせる) 上を見る様に顔をあげて背中を反らせます。
※出来るだけみぞおち辺りを床に近づける様に。
⇒ 骨盤の前傾、後傾が重要です。写真の様に
 丸くなる時は後傾、反らせる時は前傾を心掛けましょう。

 オフィス等、座った状態で出来る方法はこちら
⇒ 「体幹コンディショニング -可動域改善ー」

背骨(胸椎)の伸展ストレッチ(反らせる動き)

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~ How to ~
1.うつぶせの状態で、からだを反らせる様に上半身を
押し上げます。※みぞおち辺りまで。(写真うえ)
⇒ 腹筋や腰を伸ばすストレッチになります。

2.よつばいの状態から手を前に着き、お尻を後方へ突き出す
様に胸をゆかに近づけます。※胸が着くまで。(写真した)
⇒ 胸や肋間筋、広背筋のストレッチになります。

⇒ 胸郭が広がり、肩甲骨の可動性も増えるので
  肩関節のストレッチとしても効果的です。

オフィス等で出来るむねのストレッチ方法はこちら
⇒ 「デスクワーク時の首の痛み」

今回は体幹部の前後・開閉の動き作りをご紹介しました。
是非ご自身でお試しください。

体幹トレーニングの効果的な方法(バックブリッジ)

体幹トレーニングのバックブリッジについて解説していきます。
このエクササイズはアスリートのトレーニングと限らず、
一般的に処方する機会の多い種目です。

取り組みも簡単でわかりやすいと言う利点があり
高齢者の方も安全に実施出来ます。
対象になる方それぞれに合わせた目的を強調出来るので
私もリハビリやアスリートのトレーニング、
W-upなどの補強に、そして一般的には姿勢作りに
最適な種目の1つと認識して活用しています。

バックブリッジ (下の図をご覧ください)

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メインターゲットは、からだの背面筋のトレーニングです。
・背骨を伸ばす
・肩甲骨を後ろに寄せる
・おしりを引き締める
・太もも裏を鍛える
簡単に説明するとこんな感じです。

この運動で得られる効果は姿勢改善に優れています。
特に以下の様な姿勢の方には有効です。

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・背中が丸くなる
・頭、首が前に出る
・腰が反って、お腹が前にでる
・腰が丸く伸ばせない
⇒ 気付いた方もおられるかもしれませんが
 この体幹トレーニングが肩こりや首の痛みの予防にもなります。
 姿勢改善は様々な症状の根本的な改善・予防です。

注意点は以下の通りです。
・スタートポジションでドローインの形を作りましょう。
・お尻、腰、背中を挙げた際に腰が反らないように注意しましょう。
・太もも裏、腕などに過剰に力が入らないように、からだの中心部
 を使う意識をしましょう。
⇒ 腹筋と背筋を同時に活動させる事で体幹の安定がより増します。

アスリート向けには以下の様なアドバンス方法がオススメです。
・片足で支え、反対の膝は真っ直ぐ伸ばしてみましょう。
伸ばした片方の足を上下、左右に動かす事でより支えてる側の
トレーニング強度が増します。

・両膝や太ももの内側に15~20cmぐらいのボールやタオルを
丸めた物、クッションを挟む事で、内転筋がより活動します。
(内転筋の収縮は腹筋の活動を促します ⇒ 解説はまた今度)

・チューブを両膝に通して、膝を外側に開きながら行う事で
外転筋(お尻や太ももの外側)が同時の活動します。

・両手を頭上に挙げた状態、または顔の前に挙げた状態で行う事
で上肢の力を使わずに行い、強度が増えます。
(競泳選手はストリームラインを作った状態で行います)

・バランスディスクやバランスボールに両足、片足を乗せて
行う事で、不安定な支持面でトレーニングが行えます。

⇒ 今後写真などと一緒に再度解説する予定です。

是非ご自身で試してみてくださいね。