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オリンピックまで3日、インターハイまで2週間、インカレまで1カ月

オリンピックまで3日、インターハイまで2週間、インカレまで1カ月


 

いよいよ夏本場となり、オリンピックに高校野球と

スポーツが楽しみな時期になりました。

競泳に携わる者として、やはりこの季節は良い緊張感があり

携わる選手からも、色々と感じたり、学ばせてもらう事が多くあります。

その度にトレーナーという仕事のやりがいを日々感じてます。

 

今回のブラジルでのオリンピックには、私が携わらせていただく

所属チームから計4名のオリンピアが出場します。

最高峰の舞台で自分自身のベストな泳ぎをしてもらえるように

日本からも応援したいと思います。

 

日本では次のオリンピックや世界水泳の代表入りを目指す選手達が

全日本大学選手権(インカレ)や全国高校総体(インターハイ)、

ジュニアオリンピックに向けての強化期間真っ最中です。

 

体の疲れもピークにあり、重く動かない、筋肉も張って辛い状態の中

一本一本、集中して取り組んでいると思います。

それぞれの目標達成に少しでも力に成れるように

ケアやトレーニングなどトレーナーサポートを尽くしてまいります。

 

今年は17日~20日まで広島でのインターハイに帯同します。

 

それぞれのインターハイを良いレースにしてもらえるように

4日間しっかりサポートしてきます。

 

今回は緊張とパフォーマンスの関係性について紹介します。

以前にもこの内容は記事にしてますが、大切なレースを迎える選手や

周りのサポートの方々に、少し知って頂く事で安心できる内容です。

 

逆U字理論

これは心理学に出てくる

「ヤーキーズ・ドットソンの法則」で説明されている

逆U字理論です。

横軸は緊張度が低い~高い

縦軸はパフォーマンスが低い~高い

であらわされており、緊張度とパフォーマンスレベルの関係を

曲線で描いた内容です。

 

図の通り 緊張度が高すぎると「アガリ」と言われる状態に

陥り、本来の力が発揮出来ません。

逆に全く緊張せず、リラックス出来ている状態でも

パフォーマンスや効率が上がらなかった。という研究報告が

この曲線で分かります。

 

選手はレース前に緊張して、心拍数が上昇したり

体が震えたりした時に、この曲線を思い出して

「この緊張は良い緊張感だ」

「ハイパフォーマンスが出来る緊張感だ」と思って

2~3回 吐くことを意識した深呼吸を行いましょう。

ポイントは緊張により我を失うのではなく

緊張感を味方につけて、上手く利用する事です。

深呼吸がスイッチとなり、いつもの自分で居られるようになります。

 

我をコントロールして、一番最適な状態に持って行くスキルが

一流のアスリートには必要です。

本来の能力がしっかり発揮出来る事を応援しております。

 

「緊張 or リラックス」 パフォーマンス発揮に役立つ心理学

トレーナーとしう職業で、アスリートに関わる事で

日常ではあまり遭遇しないような、緊張した局面に対峙ます。

 

選手自身が持つ心理的な欲求や期待から生まれる緊張

「このレースで結果を出して、勝ちたい・・・」

「この試合で勝てば・・・」

「このチャンスでアピールしたい・・・」

 

どんなスポーツであれ、パフォーマンスを発揮する際の

最適な心理状態や緊張状態が存在し、選手により

それぞれの程度やレベルは違います。

 

「めちぇくちゃ緊張して、力が発揮出来ませんでした。。。」

「スタート台に上った時には足が震えました。。。」

「試合中は緊張している自分に余計緊張してしまいました。。。」

 

など 緊張 はベストパフォーマンスの発揮を妨げる要因であります。

では 全く緊張しない、リラックスした状態がパフォーマンス発揮には

最適なのでしょうか??

 

実は心理学ではこの 緊張とリラックスがパフォーマンス発揮に

どう関係してくるのかといった説があります。   逆U字型曲線

逆U字理論

ピークパフォーマンスを発揮するためには

ガチガチに緊張した、「あがり」の状態ではいけません。

 

また逆にリラックスしすぎた、緊張が全くない状態でも

適切なレベルとは言えません。

 

競技の種類や特性によって、適性のある緊張具合は

それぞれ存在する様です。

 

リラックス > 興奮・緊張 

例えばアーチェリーなどの動作が極めて少なく

集中力の必要な競技は、興奮や緊張の要素よりも

落ち着いて、リラックスした状態の方が好ましい様に言われます。

 

リラックス ~ 興奮・緊張

また陸上競泳の様にスタートの瞬間に興奮状態にあっても

ペースが乱れたり、力み動作に繋がります。

リラックスと緊張が適度にバランスのとられた状態が

好ましいでしょう。

 

リラックス < 興奮・緊張

ボクシング柔道などの格闘技ではリラックスしすぎると

力が入らない脱力感があったり、闘争心をかきたてる

興奮状態に導けません。

 

選手個々によっても違いますが、それぞれに

自分はどの位置に精神状態をコントロールすれば

ベストなのかを把握しておく事が必要となります。

 

 

ビジネス現場における緊張


 

ビジネス現場や各専門家、プロフェッショナルなお仕事の

局面でも似たような緊張の瞬間があるのではないでしょうか?

 

「大事なプレゼンでしっかりアピールしたい・・・」

「この商談が決まれば・・・」

「この舞台を何とか成功させたい・・・」

 

様々な立場で、それに見合ったチャンスや局面が訪れます。

誰もが訪れたチャンスをモノにしたいし、誰もが勝負のかかった局面を

何とかして勝ってモノにしたい。

 

強く思う事は大切なことですが、その思いや

手に入れた時の想像、また掴み損ねた時の想像という

得体のしれないモノが、プレッシャーとなり

損失回避の心理が働き、動きを硬くしてしまいます。

 

「これに成功したら、どんなことになるのだろう?」

「この契約が決まれば、きっと周りはこうなる」

「このチャンスを逃したら、どうなってしまうんだろう」

などなど

まだ起こりもしていない、勝手な不安に支配されると

本来の自分を見失い、大切な目の前の事に対峙する事が出来なくなります。

 

スポーツの世界で結果を出す者は

目の前のレース、目の前のプレー、目の前の練習や相手に

集中した(フォーカス)状態に入り込む事が上手い選手だと思います。

 

ビジネスに全く当てはまるかは、ここでは言えませんが

少なくとも目の前の作業や、目の前の仕事に向かう時の

集中力は、アスリートが入り込むゾーンと似た所に

パフォーマンス発揮の要素があると思います。