タグ別アーカイブ: 競泳

競泳選手の肩の痛み その② (Rewrite)

今回も前回の記事に引き続いて


「競泳選手の肩の痛み」 に関して、解説いたします。

 
 前回の記事とも合わせてご確認ください ⇒ 「競泳選手の肩の痛み」 




競泳選手に起こりうる ”肩の痛み” に関して

前回は 痛みの出やすい場所 や ストロークの局面前触れ となる 選手の訴えや症状などを記事にしました。




今回は症状発生に繋がる


 ・リスクファクター 

 ・原因として考えうる事

 ・現場や選手が自身で取り組める改善策 / 予防策


     をご紹介します。




疼痛発生のリスクファクター

・姿勢不良 (背中が丸く、頭頸部が肩よりも前方にある様な状態)
 

・肩甲骨、肩関節のマルアライメント     

      (筋の固さにより骨の位置が故障しやすい位置にある状態)


   ※上記二つは比較的多くの選手に存在します。


・肩甲骨可動性不足


・胸郭、胸椎の可動性不足


・肩関節の過剰な弛緩性  (関節が緩く、柔らか過ぎるのも問題です。)


・肩甲骨~肩関節、体幹での安定性(筋力)不足 

             ※インナーマッスルやコアなど


・フォーム     (無理な肩の動かし方をしている選手も多くいます)





※ 練習量の急な増加やスイムパドル、スポンジプルなどを使用する事も

 要因としては考えられます。 しかし競技力向上には必要な事です。



 重要なことは、強化の為に必要な 負荷・ストレス に耐えうる

 タフな体作りやコンディショニング を取り組む事です。



 その一歩は 障害予防 や セルフケア など 

 自分の体を守る知識と方法を身に付ける事と思います。





考えられる原因

・肩関節周囲筋 の 短縮  (筋肉が固くなった状態) 


    特に競泳では上半身への負担は大きく、

    推進力を生み出すにも上半身への依存が高くなります。

    その為練習量や強度が上がれば上肢が疲労することは必然。

    関節周囲の筋、腱 が硬くなる事が様々な原因と関連してきます。




・関節アライメントの不適合


    筋肉・腱、その他の関節周囲の軟部組織が硬くなることで、

    肩甲骨や上腕骨など、肩関節を構成する骨の位置関係が変化します。

    特に多い症例としては、「肩が前に押し出されている状態」

    これは上腕骨の頭部分が前方方向に押し出された状態を意味します。

    これには肩だけでなく、姿勢そのものが関連します。

      ⇒ 肩関節の前方シフトの解説記事



・胸郭の可動性低下


    広背筋や僧帽筋、胸腰筋膜、腹筋群(腹直筋・腹斜筋)

    殿部筋(お尻)の短縮は 胸郭の可動性 を制限します。

    また胸椎・胸郭レベルでの可動性の制限や筋タイトネスは

    結果的に肩甲帯の安定性を妨げ、肩関節への負担を増悪させます。


 ⇒ 特に肩関節の後方、下方、前方では大胸筋・小胸筋上方で僧帽筋の上部、

   肩甲挙筋、頚部の伸筋などが固くなり、姿勢・肩甲帯のアライメント不良が

   起こります。(背中が丸くなり、頭が前に出て、肩甲骨を背負う状態)

   その結果、安定性に必要なインナーマッスルの機能低下や

   アライメント不良から引きおこされる関節の不安定性、関節内の摩擦、

   関節周囲の軟部組織での伸張ストレスなどが生じると考えています。




c0362789_10163738



細分化して原因を述べると、項目が増えますが

肩が痛むと訴える選手の多くは、

まずその周囲の固さが著明です。



ポイントとなる部分のセルフケアやストレッチ、

安定性に必要な筋の強化などが必要でしょう。



何気なくストレッチ・セルフマッサージをするのでなく、

少しでも痛くなるメカニズム(理屈)を知ると、一段とコンディショニング

の質が上がると思います。





また何かと肩甲骨の動きを・・・ という声を選手から聞きます。


もちろん肩甲骨の可動性は大切です。

しかし勘違いで多いのが肩甲骨が問題なのでなく、

胸郭や脊柱、骨盤、股関節など中枢部の可動性や安定性に問題を

抱える選手が多いと感じます。



トップレベルの選手は

「胸郭を動くようにしてください」

「体幹を安定させられる様に補強を教えてください」など

トレーナーに求める事も具体的です。


コンディショニングのノウハウを選手自身が高いレベルで持つことが

競技レベルの向上につながると思います。

競泳選手の肩の痛み (Rewrite)

今回はアスレティックトレーナー業において

私が現在専門にしている競泳に関しました

『 競泳選手の肩の痛み 』 について解説します。




競泳の場合は ”繰り返しの動作” で

患部組織の炎症 や 微細損傷 を起こし、痛みを訴えるケースが多く

致命的な故障に至るまでには、継続したストレスが

一定期間かかっていたと思われます。




また選手自身が ”肩の痛み”として感じるまでにも

必ず 前触れ(サイン) が存在します。




今回はそのサインや 疼痛発生メカニズム について

現場レベルでの観点で説明をさせていただきます。




特に ” 疼痛 ” の訴えが多い部分

 



・肩関節の前 ( 三角筋前~中部 、 上腕二頭筋腱 、 大胸筋停止部 )


・肩関節の後方及び下方 ※脇の下や後

  (三角筋後部、大円筋・小円筋、上腕三頭筋腱、広背筋)


・肩~頸の筋肉(僧帽筋上部、肩甲挙筋、頚部の筋群)


・肩甲骨と背骨の間(菱形筋、僧帽筋)




c0362789_12582970





ストローク中の痛みに関して



 1.プル前半(入水からキャッチ)

 
 2.リカバリー(フィニッシュから腕の引き上げ)


c0362789_12573202
    
   ※発生頻度が多いのがこの2つの局面です。

 

疼痛発生のメカニズム (フェーズ別)



【プル前半期】

肩関節屈曲位 での 内旋 + 肩甲骨上方回旋

  ※手が頭より上で、ハイエルボーの状態がこの局面


⇒ これは肩関節、烏口肩峰アーチでのスペースが狭くなり、
  関節内での摩擦を起こしやすくなります。





【リカバリー期】

肩関節伸展位 での 内旋 + 肩甲骨下制、内転

   ※手が後方で背面方向に引き上げながら、腕は前方へと方向を変える局面



   ⇒ これは肩甲骨の内転や下制が不十分であると、肩関節伸展可動域が

     過剰に要求され、その結果肩関節前方の二頭筋腱などが伸張ストレスを

     受けやすくなります。


※ 上の図を参照






現場で考えられるサイン (前触れ症状)

 ※ 選手からの訴えなど・・・


・肩関節の柔軟性低下

   「腕を上げた時に関節が詰まる感覚」

   「コリコリと音が鳴る」

   「肩(三角筋周囲)の張りが強い」




・肩甲骨の柔軟性低下

   「背中の張りが強い」

   「僧帽筋(肩の上)、頸の張りが強い」




・胸郭の可動性低下

   「体が捻り難い」

   「呼吸やストロークで胸が開きにくい」

   「片側だけ体が開いてしまう(捻れ方向のアンバランス)」
             
       
                等々・・・




一番分かり易い 自己評価は。。。??




ストリームラインが楽に組めるかどうか・・・


毎日自分自身でチェックする事で良い時と悪い時の


自分の体の違いに気づける様になります。





※リスクファクター、原因、改善策や予防策は

 また今後の記事で載せます。




**********************************
~集中力を高める整体~
 ふじの整体研究所

「ハイクオリティな整体をご自宅等へお届けいたします」
(京都、訪問整体、パーソナルトレーニング、アスレティックトレーナー)

HP: https://fujino-seitai.com
FaceBook :https://www.facebook.com/fujino.seitai
Twitter:@fujino_seitai
 

ジュニアスイマーに薦める体幹トレーニング③

今回は「ジュニアスイマーに薦める体幹トレーニング③」と題して
 
競泳のパフォーマンスアップ障害予防に応じた
 
トレーニング、ストレッチをご紹介します。
 
 
今回はプルの強化や動作の改善に効果的な
 
エクササイズをご紹介します。
 
 
プル動作で大切にしてほしい事は
 
肩甲骨の正しい位置での動きと安定です。
 
 
腕や肩の筋力が増えると、プルの力が
 
強化された様に、感じるかもしれません。
 
しかし100m、200mとレースのパフォーマンス
 
を高める為には、やはり後半の強さが勝負のカギでしょう。
 
筋力が増える事でスピードは出ますが
 
腕や肩に頼ったスピードは後半には持ちません。
 
出来るだけ、体の大きな筋肉を効率よく使い、
 
腕や肩のスタミナを最後まで維持できるように
 
体の使い方を考えて見ましょう。
肩甲骨の動き、位置を考える

①オープンリーチ(肘曲げ)
10回(左右) ✕ 2Set
※体操の様な感覚で行いましょう。 
胸郭の回旋に伴い、肩甲骨が
正しい位置に収まる様にしましょう。
 
⇒ 背中が使えていない場合
  肩が上にあがり、首や僧帽筋が
  疲れるようになります。

②オープンリーチ(肘伸展)
10回(左右) ✕ 2Set
※肩甲骨を取り込み、安定させる筋肉を使います。
 
アームが長くなる事で難しくなります。
 
特に手を伸ばし、挙げた状態を維持する時に
背中や肩甲骨の下、内側の筋肉が使えている事が
大切なポイントです。

③バックエクステンション(応用)
10回 ✕ 2Set (4カウント)
※肩甲骨の下部、内側が使える様に
フォームに注意しましょう。
 
上手く出来ていない場合は
僧帽筋や腰が疲れる結果になります。
 
 

④プッシュアップ(膝着)
10回 ✕ 2Set (3カウント)
※肩甲骨の安定と胸筋のウォームアップです。
肩甲骨と頭の位置に注意しましょう。
頭が下がると肩甲骨の位置が上方にあがり
肩(三角筋)や僧帽筋上部を使った腕立て
になってしまいます。
 
今回ご紹介した内容は
肩甲骨の位置と安定を主な目的と
捉えたエクササイズです。
ウォーミングアップや日々の補強で
取り入れる事で、肩甲骨の動かし方の
イメージが作られます。
その結果 「背中を使ったプル」が
少しずつ体で理解していけると思います。

ジュニアスイマーに薦める体幹トレーニング②

今回は「ジュニアスイマーに薦める体幹トレーニング②」と題して
 
前回の続きとなる、段階を上げたトレーニングを
 
ご紹介します。
 
 
前回はスタビライゼーションのトレーニングを
 
前、横、後とご紹介しました。
 
 
今回はスタビライゼーション+動きを取り入れた
 
トレーニングをおすすめします。
 
 
正しい姿勢を維持したまま、肩や股関節の
 
運動を行う事で、安定性と可動性を同時に
 
含めたトレーニングを実施出来ます。
 
 
 
いくらスタビライゼーションで正しい姿勢や
 
ストリームラインを作れたいたとしても
 
いざ、ストロークやキック動作を行うと
 
姿勢が安定出来ないケースが多くあります。
 
 
簡単な動作の中で
 
止めるとこは止める・・・
 
動かすところは動かす・・・
 
を意識して取り組んでみてください。
体幹トレーニング
(スタビリティ+モビリティ)

①体幹 前面(フロントブリッジ)
安定性 ⇒ 体幹、肩甲骨
可動性 ⇒ 肩関節、股関節
 
 5秒 ✕ 10回 ✕ 3Set 

②体幹 側面 (サイドブリッジ)
安定性 ⇒ 体幹、肩甲骨、股関節(下側)
可動性 ⇒ 股関節(上側)
 
Lv.1 10回(ゆっくり) ✕ 3Set
Lv.2 10回(上下)
   10回(前後)
   10回(前回し)
   10回(後ろ回し)✕ 2Set
   ※ 4つの運動を連続で行う

③ 体幹 後面(バックブリッジ)
安定性 ⇒ 体幹、股関節(支持側)
可動性 ⇒ 股関節(運動側)
 
Lv.1 10回(ゆっくり) ✕ 3Set
Lv.2 3回(横) ✕ 左右 ✕ 5回 ✕ 3Set
  ※ 右3回、左3回を5回繰り返し 1Set

④体幹 前面(フロントブリッジ)
安定性 ⇒ 肩甲骨、体幹
可動性 ⇒ 肩甲骨、肩関節(運動側)
 
 5秒 ✕ 10回 ✕ 3Set
どのトレーニングも前回と同様に
 
正しい姿勢、形、ストリームラインを
 
前提条件とします。
 
姿勢が崩れた状態の運動や、キープは
 
例え多い回数や長い時間取り組んでも
 
実用的な効果を生むとは考えにくいです。
 
出来るだけ理想の泳ぎの姿勢と
 
泳ぐ時のどの局面の動作と似ているのかを
 
イメージして取り組む事が大切です。
 
またトレーニング自体が弱い部分を見つけ出す
 
評価そのものになります。
 
参考に取り組んでいただき
 
上手く出来ない場合や姿勢が崩れる場合は
 
その部分の弱さや動作が上手く行っていないと
 
考えて、今後の強化ポイントとして
 
取り組んでみましょう。

 

ジュニアスイマーに薦める体幹トレーニング①

********************************

【競泳選手の保護者の方向け、ケア実践セミナーのお知らせ】

平成29年6月18日(日曜) 10:00~12:00 (受付9:30)
 定員 10組(先着申込み) ※お一人での参加可 

詳細はこちらのページに記載しています。 ご案内

********************************

今回は「ジュニアスイマーに薦める体幹トレーニング」と題して
 
競泳選手パフォーマンスアップ障害予防
 
目的に解説させていただきます。
 
 
・姿勢が悪いと言われる
・100mや200mの後半が明らかに弱い
・肩や腰が痛くなる
・キック、プルのタイミングが合わない
 
もちろんレベル差はありますが
 
そんな問題を抱える選手が多いのではないでしょうか?
 
キックやプルのテクニックももちろんですが
 
そのテクニックやスタミナ、持久力を活かすのも
 
ボディポジション、ストリームラインが重要です。
 
レースの最後まで高い位置で真っ直ぐした
 
姿勢をキープ出来る様に
 
体幹の筋肉で安定させるようにしましょう。
スタビライゼーション基礎

①スタビライゼーション(前面)
フロントブリッジ 
 ・腹筋群
 ・股関節屈曲筋群(曲げる筋肉)
 ・※前鋸筋
 ・※広背筋  肩甲骨を安定させる筋群 
 
Lv.1 60秒 ✕ 3Set
Lv.2 90秒 ✕ 3Set
Lv.3 120秒 ✕ 3Set
 
 
 
 

②スタビライゼーション(横面)
サイドブリッジ 
 ・腹筋群(腹斜筋)
 ・股関節外転筋群、殿筋(股関節を開く筋肉)
 ・※広背筋  肩甲骨を安定させる筋群 
 
Lv.1 30秒 ✕ 3Set
Lv.2 45秒 ✕ 3Set
Lv.3 60秒 ✕ 3Set

 

 


③スタビライゼーション(後面)
バックブリッジ 
 ・背筋群
 ・股関節伸展筋群、殿筋(伸ばす筋肉)
 ・※ハムストリングス(大腿後面)
 ・※広背筋   
 
Lv.1 5秒 ✕ 10回 ✕ 3Set (両足)
Lv.2 5秒 ✕ 10回 ✕ 3Set (片足ずつ交互)

 
 

 

どの形のトレーニングも
ドローインの状態で腹圧を高めた状態で
行いましょう。
骨盤 - 背骨 -胸郭 - 肩甲骨
この4つの部位を正しい姿勢で
安定させる事を重視しましょう。

 

ジュニアスイマーに薦めるストレッチ②

今回は「ジュニアスイマーに薦めるストレッチ②」と題して
 
競技力向上障害予防を目的にした
 
コンディショニング方法をご紹介します。
 
 
前回は「ストリームライン」「姿勢」について
 
胸椎、胸郭、肩甲骨の可動性を高めるストレッチ
 
ご紹介しました。
 
 
背中や腰、肩甲骨が固く、姿勢が悪いままでは
 
抵抗が少なく、効率の良い姿勢や泳ぎは作れません。
 
体力をつける事だけでなく、テクニックを磨く事が
 
競技力を高め、怪我をしない体を作る事には大切です。
今回は体幹の回旋に対するストレッチと
エクササイズをご紹介します。
体幹の回旋 = 胸郭を開く
すなわち抵抗が少ないローリング運動が出来る
ようになる事を目指します。
上の図の様に大胸筋が短縮し
背中が固く、丸くなった状態では
頭や首が前方に出てしまい首の角度が強まります。
肩甲骨も上方に挙がり易く、この状態で
ストリームラインを組む事は困難であり
抵抗は大きくなります。
 
ローリング時の胸郭の回旋を妨げ
リカバリーで体が開かない原因でもあります。
 
先ずは大胸筋や胸郭の前面、体側部の
柔軟性を高めて、肩甲骨が内転位(背中に寄せる)
を取り易い状態にします。

胸筋群と体側、胸郭前面の柔軟性を高める事で
ローリング動作や、リカバリーでの肩甲骨の内転、
肩や胸郭の開きをスムーズにします。


胸郭の開きがスムーズになる事で
ローリング時のボディバランスの崩れや
力みを減らした効率の良いストロークを
可能にします。
 
上記のストレッチを行う際は
頭から背骨、骨盤までを
泳いでいる時のポジション、姿勢をイメージして
取り組んでください。

ジュニアスイマーに薦めるストレッチ①

今回は「ジュニアスイマーに薦めるストレッチ」と題して
 
小学生はもちろん、中高生の競泳選手に向けて
 
競技力向上障害予防に必要な内容をご紹介します。
今回は「ストリームライン」姿勢
 
作りやすくするストレッチの方法を解説します。
 
 
速く泳ぐためには体力だけでなく
 
技術、テクニックが必要です。
 
このテクニックの基本とも言えるのが
 
泳ぐときの姿勢そのものになります。
 
如何にして抵抗の少ない姿勢を作れるか。
水の中で表現する為には
 
陸上でより簡単に表現出来なければ
 
泳ぎの中では実現できません。
このストリームラインが楽に組めるかどうか・・・
 
を日々チェックしながら、柔軟性を高めてください。
今回は胸椎、肩甲骨の柔軟性を高める方法を
 
ご紹介します。
ストレッチポールを使ってストレッチ

背中が固く、丸くなりがちな状態では
ストリームラインは作れません。
特に胸椎、胸郭の伸展・拡張の可動性を
高めておきましょう。
胸椎の伸展、肩関節のストレッチ

胸椎を伸展させる事で
肩関節の屈曲可動域(手を頭上に挙げる)を
改善させます。
このストレッチでは肩関節の下方、脇の下、
広背筋、上腕三頭筋など競泳で特に疲労する
筋肉がストレッチ出来ます。
 
 
胸椎の伸展、肩甲骨の可動性改善

胸椎・胸郭の可動性や柔軟性を高めた状態で
真っ直ぐに伸びた姿勢を作り、
その姿勢対しての肩甲骨の運動を促します。
肩甲骨が上方・下方へと胸郭に対しての
動きを高める事で、手を頭上に組んだ際に
十分な肩の可動域が確保出来ます。
これらのストレッチは今までにも紹介してきた
内容で構成しています。
参考にして取り組んでください。

競泳選手の肩の痛み③ (肩関節のストレッチ)

「競泳選手の肩の痛み」
 

今回はアスリート向けの内容でご紹介します。


肩の痛みについて解説していますので
 
スポーツをされない方々であっても肩の痛みの
 
メカニズムや理屈を知ってもらう事は
 
ご自身の健康管理やコンディショニングに
 
大変役立つので、是非ご一読ください。
 
 
 
アスリートの中でも私が専門としている
競泳について解説いたします。
 
競泳選手の肩の痛みについては、これまでにも
 
数回ご紹介してきました。※合わせてご覧ください
 
 
今回は具体的なセルフケア・ストレッチ
2つご紹介します。

競泳選手は肩関節の前方など上腕骨頭辺り
 
痛みを訴えるケースに多く遭遇します。
 
日頃の練習やトレーニングによる疲労で
 
関節周囲の筋肉や関節包が固くなり(短縮)
 
上腕骨頭が関節の適した位置からズレて
 
しまいます。
 
多くのケースは上腕骨頭がやや前方に
ずれた状態になります。
 
今回は肩関節の後方を緩める方法
ご紹介します。

~ How to ~
 
1.写真の様に横向けの状態になります。
 
2.腕を前に出し、肘は90°曲げておきます。
 
3.前に出した腕~肩に上半身を被せる様に
 体重をかけます。(写真みぎ)
 
4.肩関節の後方が伸びていれば効果的に
 行えています。
 
※出来るだけ肩や肩甲骨を背中側に引き付けて
 行うと効果的に伸ばせます。
 
効果
 ・肩関節の後方、下方、三角筋などが伸ばせます

~ How to ~
 
1.先ほどのストレッチと同様に腕を前に出して
 横向けの状態になります。
 
2.もう片方の手を使い、ストレッチする側の手を
 床方向に押えていきます。
 ※からだが開かないように押えておきます。
 
3.肩関節が捻じれる様なストレッチ感があれば
 効果的に行えています。
 
※肩が浮き上がったり、前方に押し出されない様に
 注意しましょう。
 
効果
 ・肩関節の外旋筋を伸ばし、内旋可動域を増加します。
これらのストレッチは肩関節の後方を
緩める事に効果的です。
 
後方が固くなり、短縮している場合
肩関節、上腕骨頭が前方に偏移しやすくなります。
 
この状態では関節の安定性が低下し
プル動作での推進力が低下します。
 
また肩関節の可動域不足や偏移している状態での
運動の繰り返しでは、肩関節周囲の
筋群や、腱、関節包など周辺組織の損傷、
痛みの原因となります。
 
元々の肩関節の緩さや姿勢、トレーニングの
内容なども関係しますが、
日頃のコンディショニングに
肩関節の位置を考えて取り組んでみてください。

ハイパフォーマンスを可能にするファンクショナルストレッチ①

今回は
「ハイパフォーマンスを可能にするファンクショナルストレッチ」
として姿勢運動機能を向上させるストレッチを紹介します。

特に今回のエクササイズでは

伸ばす面筋収縮の必要とする面

共存します。

弛緩と収縮の両面を引き出す事

より関節運動の可動域を拡げ

姿勢改善や運動時のパフォーマンス向上に

繋がります。

第一弾の今回は

胸郭・胸椎のストレッチとして

四つばいでのオープンリーチをご紹介します。

私が関わる競泳でも特に多く運用されるエクササイズですが

どの動きの、どの局面に活かされるのか??

もう一度読んでいただく競泳関係者には整理していただきたい

内容です。

また競技に関わらず、今回のエクササイズにより

胸郭・胸椎の伸展、拡張に働きかけます。

これは姿勢改善に特に効果的であり

悪い姿勢(背中が丸い状態)では

この筋肉の活動されにくく

背中や肩甲骨周囲の筋の張り感(こり感)を

逆に与えます。

ビジネス現場では顧客や取引先など
面会時に与える影響は、その後のビジネス展開を
左右します。
第一印象が大切だというようなコピーで売り出された
商品も数多く存在する程・・・

今回のエクササイズでは胸椎・胸郭の伸展、拡張に
働きかける為、その方の姿勢を正しくキレイに
保つ事に効果的に働きます。
セルフブランディングとしての
体作りに是非お役立てください。

胸椎・胸郭のストレッチ(オープンリーチ)

c0362789_23310712

~ How to ~
1.四つばいの状態になり、写真の様に片側の手を
  頭に当て、肘を曲げておきます。(スタート姿勢)
2.曲げた肘を支えている手に近づける様にからだを
  縮める様に捻ります。(写真ひだり、赤の曲線)
3.次は肘を大きく斜め上方向に挙げ、胸郭を開き
  からだを捻ります。(写真みぎ、赤の曲線)
4.この時に肩甲骨を内側・下方に引き寄せる様に
  行いましょう。⇒ 肩甲骨の引き寄せ方について(リンク有)

ポイント
・腰の過剰な伸展(反り)が無いように注意しましょう。

・胸郭の回旋時に、骨盤の回旋や横方向への動揺に
 注意しましょう。

・頭から骨盤まで一直線の体幹の姿勢保持を注意しましょう。

効果
・胸椎の伸展
・胸郭の回旋
・肩甲骨の内転、上方回旋

~ 競泳選手への適用 ~
競泳選手はローリング動作と連動した肩甲帯の運動
を可能にするためのエクササイズです。
胸郭のローリングに対して、肩甲骨が適した
タイミングで回旋や内転を行えないと
肩甲骨が胸郭から離れた状態になり
肩関節や肩甲帯の安定性が著しく低下します。

またこの胸郭と肩甲帯の運動バランスやタイミング
をズラした状態で行うと、プル動作の効率が
上らず、競技能力も上がりません。
肩関節の故障に至るケースが多く
逆を言うと、肩の痛い選手は
この運動が上手く行ってない事が多いと
思われます。
練習前のW-UPに取り入れ、注意点を意識して
取り組んでみてください。

腰痛予防の為の体幹部のウォーミングアップ(回旋の可動域改善)

今回はアスリート向けにウォーミングアップに効果的な
体幹部の回旋可動域を改善するストレッチを紹介します。

運動前のストレッチや関節の適合性、動きを高める体操は
ケガの予防や障害予防に効果的であり
アスリートに対してはベストパフォーマンスを発揮するため
必要不可欠なウォーミングアップのいち要素です。

ウォーミングアップに必要な要素として
・可動域の改善
・筋温度の上昇
・筋出力の発揮
・心肺機能、呼吸機能の促進
・筋、腱の反射活動の促進
・トップスピード(速度、運動)の獲得
・傷害回避動作の教育 など・・・

細分化するとさらに項目や要素は増え多岐に渡ります。

今回ご紹介する内容では
運動するにあたって必要な
可動域改善と筋温度の上昇が可能になります。

体幹部のストレッチ(回旋の可動域改善)

c0362789_13340226

今回はこの動作を以下の方法で行いましょう。
【伸展】※写真ひだり
・軽く下腹部に力を入れておきましょう。(ドローイン)
・片側で20~30秒ずつ筋を伸ばしましょう。
・反動をつけずに左右交互に大きく動かしましょう。
・10回ずつ捻り、2~3セット繰り返しましょう。

【屈曲】
・軽く下腹部に力を入れておきましょう。(ドローイン)
・片側で20~30秒ずつ筋を伸ばしましょう。
・反動をつけずに左右交互に大きく動かしましょう。
・10回ずつ捻り、2~3セット繰り返しましょう。

効果のある部分
【伸展】※写真ひだり
・腹斜筋
・腸腰筋
・大腿筋膜脹筋
・大腿四頭筋

【屈曲】※写真みぎ
・背筋群
・胸腰筋膜
・大臀筋、中臀筋 など殿筋群
・腸脛靭帯、大腿部外側

以下の様なスポーツや動作に効果的です。
・競泳 - ローリング動作
・テニス - ラケットスイング動作
・野球 - バッティング、ピッチング動作
・バレーボール - アタックやサーブ動作
・バドミントン - ラケットスイング、スマッシュ動作

主にスポーツ動作に回旋を多用する競技を挙げました。
その他のスポーツでも腰背部や体幹の回旋可動域の
改善には効果的です。

またウォーミングアップだけでなく、クールダウンにも
活用できます。
それぞれのポイントなどはまた今後解説したいと思います。

是非お試しください。