姿勢不良の特徴と考え方 その②
今回は前回の記事 「姿勢不良の特徴と考え方」 の 続編です。
姿勢不良そのものは結果であり
痛みや不快症状の大きな要因である
という考え方を説明してきました。
これら姿勢に関する説明を決して覚える必要はありません。
痛みや不快症状をもたらす、原理の様なものを
少しでもイメージしていただけると
日頃ご紹介しているセルフケアが
より効果的なものになり、役立てていただけると思っています。
姿勢に関する これまでのまとめ
・ 筋、筋膜の短縮が骨や関節の位置を変化させます
・ 筋力、筋活動などの機能低下が姿勢の保持機能を低下させます
・ 骨や関節の位置の変化は、関節の異常運動をもたらす原因となります
・ 関節の位置、動きの変化は隣接する他の部位や関節に影響を与えます
これらがトータルして絡み合う事で、姿勢そのものが構築され
姿勢不良の場合は関節の 異常運動、代償 が起こり
痛みや不快症状を生み出す原因となります。
今回は前回の座位での 姿勢不良の対照例 を解説していきます。
理想的な座位での姿勢

上の写真は前回の記事で紹介した写真の対照例です。
解剖学的に 理想的な姿勢 (正しい姿勢)を表します。
・ 骨盤が立っている
・ 脊柱の弯曲が適正である
・ 重心線や頭の位置が適正である
骨盤の上に背骨や頭があるので、重心が整い、重力に対して無理なく
バランスのとれた姿勢がとれている事になります。
上の写真の様子を説明すると以下の通りです。
1.骨盤が前傾する (骨盤が真っ直ぐ立つ)
↓
2.腰椎(腰)の前弯が増加 ( 反時計回りの回転 腰が適度に反った状態 )
↓
3.胸椎(胸)の後弯が減少 ( 計回りの回転 胸椎、胸郭が上方に引き挙がる)
↓
4.頚椎(首)の前弯が減少 ( 反時計回りの回転 頭の位置が整い、首の反りが減少)
骨盤の傾き(前傾)が獲得出来た事により
腰椎、胸椎、頚椎と連鎖し合い
トータルの結果 理想の姿勢へと改善出来た事となります。
座位の姿勢を比較

上の写真は 姿勢不良 と 正しい姿勢 を比較したものです。
左 ( 姿勢不良 ) の写真では
・ 脊柱(背骨)のカーブ(黄色)が後方に丸くなり
頭の真下に脊柱が位置していない事がわかります。
・ 赤の矢印線で示した通りに、骨盤の傾く方向に影響され
胸郭が前に倒れ、背中が丸くなり、頭が前方に突出します。
・ 顔を正面に向けるには、頚椎(首)の伸展を増やし
反らす事で目線を維持しようとしています。
右 ( 正しい姿勢 ) の写真では
・ 脊柱のカーブが、理想的な弯曲を示し骨盤、背骨の上に頭が位置する
バランスのとれた姿勢がわかります。
・ 骨盤が前傾する事で、胸郭や胸椎が上方にあがり胸を自然と開く事が出来ます。
・ 頭、あごの位置が整い、首へのストレスも減らす事が出来ます。
今回は座位での姿勢の比較を解説しました。
立位の場合は 足部、足関節、膝、股関節などの下肢の
影響も加わり、これらのパターンだけでは説明がつきません。
また横から見た姿勢だけの解説ですので、今後に
前、後から見た姿勢の解説など、まとめていきたいと思います。
次回はこれら姿勢を作り出す要点をふまえての
姿勢改善のセルフケアを引き続き紹介していきます。
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