「競泳選手の肩の痛み」
今回はアスリート向けの内容でご紹介します。
肩の痛みについて解説していますので
スポーツをされない方々であっても肩の痛みの
メカニズムや理屈を知ってもらう事は
ご自身の健康管理やコンディショニングに
大変役立つので、是非ご一読ください。
アスリートの中でも私が専門としている
競泳について解説いたします。
競泳選手の肩の痛みについては、これまでにも
数回ご紹介してきました。※合わせてご覧ください
今回は具体的なセルフケア・ストレッチを
2つご紹介します。
競泳選手は肩関節の前方など上腕骨頭辺りで
痛みを訴えるケースに多く遭遇します。
日頃の練習やトレーニングによる疲労で
関節周囲の筋肉や関節包が固くなり(短縮)
上腕骨頭が関節の適した位置からズレて
しまいます。
多くのケースは上腕骨頭がやや前方に
ずれた状態になります。
今回は肩関節の後方を緩める方法を
ご紹介します。
~ How to ~
1.先ほどのストレッチと同様に腕を前に出して
横向けの状態になります。
2.もう片方の手を使い、ストレッチする側の手を
床方向に押えていきます。
※からだが開かないように押えておきます。
3.肩関節が捻じれる様なストレッチ感があれば
効果的に行えています。
※肩が浮き上がったり、前方に押し出されない様に
注意しましょう。
効果
・肩関節の外旋筋を伸ばし、内旋可動域を増加します。
これらのストレッチは肩関節の後方を
緩める事に効果的です。
後方が固くなり、短縮している場合
肩関節、上腕骨頭が前方に偏移しやすくなります。
この状態では関節の安定性が低下し
プル動作での推進力が低下します。
また肩関節の可動域不足や偏移している状態での
運動の繰り返しでは、肩関節周囲の
筋群や、腱、関節包など周辺組織の損傷、
痛みの原因となります。
元々の肩関節の緩さや姿勢、トレーニングの
内容なども関係しますが、
日頃のコンディショニングに
肩関節の位置を考えて取り組んでみてください。