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バタフライやブレストの左右の腕の傾きについて [競泳・水泳・ジュニア]

ジュニア世代に多い 泳ぎの左右差


 

今回の内容は日頃ケアやトレーニングに来られるジュニア(小学校低学年〜高校生)の選手に陥りやすい例がありましたので、まとめておきます。

またあくまでもトレーナー、身体の専門家としての目線や立場で書いているものであり、コーチングやフォーム、テクニックに対する発言ではありません。

ジュニア選手の親御さんやコーチの方々であれば、必ず目にするであろうバタフライやブレストでの左右の手や腕の傾き…

本人は肩が痛いとか、動かし難いなど不調を言わない為に、水のかき方が左右で違うんだろう。

または肩の可動域や動かし方に差があるのだろうか。などという具合で、フォームに関わる事でもあるので、あまり深く追求されてない事も多いはずです。

日頃の練習ではそれなりに泳げており、タイムも練習レベルではそれなりに出ている。しかしレースペースやレペテーション等の高強度のトレーニングになると後半のペースダウンが顕著で、その時は「今は調子がいまいち…」など取り組みそのものやコンディションに原因を置きがち…

レースにおいてもベストタイムと比較し程遠い結果に… だんだんと泳ぐ事がわからなくなり、「スランプだ…」などと口走るようになり、負の連鎖は進展する一方…

 

どこも痛く無いのにおかしい…

毎日頑張っているのにおかしい…

 

そんな選手がゴロゴロ居るのは現実です。

 

これらの症状で比較的 多いケースが

肩関節と肩甲骨の可動域や連動性のバランスが崩れている事です。

練習ではバタフライやブレストの様に左右対称の泳ぎだけではなく、持久力強化のために自由形も多く泳いでいます。

特に強化期間では自由形で距離、質を追い込んだ練習も多いはずです。

この場所息継ぎの方向や左右のリズム感によって、プルのかき方に左右差が生じます。

左右差はもちろん泳ぐ事でら鍛えられる筋肉や筋力にもあらわれ、疲労する場所が固くなり短縮する筋肉にも現れます。

実はこの左右差が原因となっている事が多いのです。

 

筋肉の発達や、疲労による筋の緊張・短縮は、その筋が付着する骨の位置を引っ張る力に変わり、関節の位置や姿勢を変えてしまいます。

特にスイマーに多い姿勢が、胸が前に閉じて、肩が前に押し出された猫背の状態。

この典型的な姿勢は、肩甲骨の安定性を阻害し、肩関節の正常な運動を妨げます。

肩関節の痛み

 

特にバタフライやブレストの選手にとっては、両側が同じ様な程度で可動域の低下や関節運動が起こせないと、左右同じ動きを泳ぎの中で作り出すのは不可能です。

しかしこの左右差は本人が気づかないうちに発生している事が多く

この様な体の状態では肩甲骨の安定性が落ちて、背中や胸を使ったストロークができません。

結果的に肩や腕を多用に使ってエネルギーを消費してしまう事で、後半のスタミナに影響してしまうのです。

 

 

この様な選手の状況を身体的に改善するには


 

・肩関節の可動域、可動性、肩の位置(アライメント)の改善

・肩甲骨の安定性の再獲得

・肩甲骨と肩関節の連動性の改善

が必要になります。 全てではありませんが、参考になるエクササイズを

いくつかご紹介いたします。

肩関節後下方ストレッチ

 

上腕三頭筋ストレッチ

 

 

上記の2つの写真は肩関節のストレッチです。

固くなり短縮した肩関節の後方、下方の繊維を伸ばします。

肩関節の下方が短縮すると、手が前に伸びなくなり

肩甲骨を上に挙げる事で、代償してしまいます。

この代償動作では、水を掴み効率よく書く事が出来ません。

 

 

 

 

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上記2つの写真は肩甲骨の安定性や肩関節との連動性を高めるエクササイズです。

肩甲骨の内側や下方の筋肉(菱形筋、僧帽筋など)を強化します。

この筋群が強く、肩甲骨の安定力が高い選手はプルの強い選手で多いです。

正しいく行う事がとても重要です。

 

 

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上記の写真の上の写真を行うと、肩甲骨の安定性を高められます。

特に前鋸筋を強化する事で、わきを閉める力の強化に繋がります。

前鋸筋が上手く使えない選手は、肩甲骨が胸郭(体)から離れてしまい

安定性を失ってしまいます。

 

沢山のトレーニングやエクササイズが広まっていますが

これら2〜3つのエクササイズはプルの基本になります。

しかし正しく行えている選手が少ないのが現状です。

まずは少ない種目でも正しく、確実に狙った筋肉を使える様に

なる事がとても重要です。